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【iPhone使用レポート12】 iOS 7で更新されたVoiceOverの機能

2013年9月24日
アクセシビリティ・エンジニア 辻

9月18日(日本時間では9月19日の早朝)に、iデバイス向けの新しいOS、iOS 7が公開されました。iOS 6が発表されてからおよそ1年、そのアクセシビリティ機能にはどのような変化があったのかを、VoiceOverの機能を中心に簡単にご紹介しようと思います。

アクセシビリティ設定全般

「設定」の中の「一般」の中にある「アクセシビリティ」は、VoiceOverをはじめとしたさまざまなアクセシビリティ機能を設定するときに使用します。

これまでは、「一般」を開いても、画面をスクロールさせて下の方まで移動しなければこの設定をみつけることができませんでした。iOS 7では、「一般」の中の6番目の項目に「アクセシビリティ」がありますので、以前よりも簡単にその存在を認識できるかと思います。

VoiceOverなどのアクセシビリティ機能を有効化/無効化するホームボタンを3回クリックする動作が「ホームをトリプルクリック」という名称から「ショートカット」に変更されました。

選択できる機能には「スイッチコントロール」が追加され、「VoiceOver」、「色を反転」、「ズーム機能」、「アシスティブタッチ」と組み合わせて使用できます。

改善されたVoiceOverの機能

iOSに搭載されているスクリーン・リーダーのVoiceOverにも、さまざまな変更がありました。これまでは、1種類しか選択できなかった高品質の音声が、複数の言語で利用できるようになったことや、Siriを使ってVoiceOverを有効化/無効化できるようになったことは、VoiceOverの利用者にとって便利な機能だと思います。

私が特に便利だと感じているのは、項目を左右にフリックした時や画面の端に移動したときなどに再生されるVoiceOverのサウンドエフェクト(効果音)が、iPhoneを消音にしているときにも利用できるようになったことです。これまでは、iPhoneの消音中にはサウンドエフェクトが再生されなかったので、画面の端に到達したことや、Safariでコンテンツが読み込み中であることなどが簡単には把握できませんでした。

Webコンテンツの読み上げも改良されました。Safariでは、ARIA landmark role use example内の「form」以外のランドマークの名称を読み上げられるようになりました。以下は、それぞれのロールがどのように読み上げられるかをあらわしたリストです。

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iOS 7のアクセシビリティ機能には、その他にも様々な改良が加えられています。今後も機会をみつけてご紹介していきたいと思います。

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