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「辻ちゃん・ウエちゃんのアクセシビリティPodcast」第31回 前編

2009年10月15日
アクセシビリティ・エンジニア 中村

アクセシビリティPodcast 第31回 前編をお届けいたします。今回からはJIS X 8341-3 改正原案の達成基準に注目していきたいと思います。前編では「知覚可能」に関する達成基準をご紹介してまいります。どうぞお楽しみください。

概要

第31回 前編では以下の内容についてお送りいたします。

「知覚可能」に関する達成基準(等級A)
  • 7.1.1 代替テキストに関するガイドライン
    • 7.1.1.1 非テキストコンテンツに関する達成基準
  • 7.1.2 時間の経過に伴って変化するメディアに関するガイドライン
    • 7.1.2.1 収録済みの音声しか含まないメディア、および、収録済みの映像しか含まないメディアに関する達成基準
    • 7.1.2.2 収録済みの音声コンテンツのキャプションに関する達成基準
    • 7.1.2.3 収録済みの映像コンテンツの音声ガイドまたは代替に関する達成基準
  • 7.1.3 適応可能に関するガイドライン
    • 7.1.3.1 情報および関係性に関する達成基準
    • 7.1.3.2 意味のある順序に関する達成基準
    • 7.1.3.3 感覚的な特徴に関する達成基準
  • 7.1.4 識別可能に関するガイドライン
    • 7.1.4.1 色の使用に関する達成基準
    • 7.1.4.2 音声制御に関する達成基準

なお、話題にあがっているサイトなどのリンク先につきましては、「全文を読む」のリンクよりテキスト化された内容でご確認ください。

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それでは、どうぞお楽しみください!


「辻ちゃん・ウエちゃんのアクセシビリティPodcast」第31回 前編MP3ファイルのダウンロード

「辻ちゃん・ウエちゃんのアクセシビリティPodcast」第31回 前編 テキスト

二人:
辻ちゃん、ウエちゃんのアクセシビリティPodcast!2009!いぇーい
辻:
はい、第31回目となりました、アクセシビリティPodcast、本日もミツエーリンクスのスタジオからお届けしてまいります。わたしは、辻ちゃんこと、ミツエーリンクスの辻勝利です。そして、
ウ:
はい、ウエちゃんこと、インフォアクシアの植木です。
辻:
さらにそして、
ヒ:
はい、ヒロちゃんこと、ミツエーリンクスの中村浩佳です。
三人:
よろしくお願いします。
ウ:
いやー、辻ちゃん。
辻:
はい。
ウ:
そういえば、噂に聞いたんだけど、
辻:
はい。
ウ:
禁煙始めたんだって?
辻:
(笑)禁煙、始めました。
ウ:
なんでまた禁煙。
辻:
えー。僕、あの、先日iPhoneを購入しまして、
ウ:
うん。
ヒ:
うん。
辻:
使い始めたんですけれども、
ウ:
うん。
辻:
ま、簡単に言ってしまうと、
ウ:
うん。
辻:
iPhoneが、こう、まあ、僕の財布を圧迫しちゃった、っていう、
ヒ:
(笑)
辻:
だけのことなんですけど、
ウ:
なるほど。iPhone代を捻出するために、タバコ代を削減したと。
辻:
はい。
ウ:
いうことですね。
辻:
はい。
ウ:
そういえば、辻ちゃんあの、Blogで、
辻:
はい。
ウ:
iPhoneの使い方というか、
辻:
ええ。
ウ:
使ってみた感想とかを、
辻:
ええ。
ウ:
こう、まめにレポートしてますけど。(参考:【iPhone 3GS使用レポート1】: 初めてのタッチスクリーン
辻:
はい。
ウ:
まあ、僕も辻ちゃんに負けずに、iPhone買おうと思ってるんで、
辻:
はい。
ウ:
辻ちゃんのレポート読みながら、僕も試してみようかなと。
辻:
ぜひあの、画面を消してですね、
ウ:
ああ、そうだね。
ヒ:
(笑)
辻:
電車の中で使っていただけると。
ウ:
結構ね、iPhone使ってる人多いんで、
辻:
はい。
ウ:
ね、同じiPhone使ってる人いたら、ぜひ辻ちゃんのBlogを読んで、
辻:
(笑)
ウ:
辻ちゃんと同じ使い方を、
辻:
まあ、そうですね。
ウ:
体験してみてもらえると、おもしろいかもしれないですね。
辻:
はい、おもしろいかもしれないですね。
ウ:
はい。
辻:
それではアクセシビリティPodcast、本日も「ウエちゃんが教えてあげる」をお届けいたします。
ウエちゃんが教えてあげる
辻:
はい、JISの改正原案についてお届けしております、「ウエちゃんが教えてあげる」というコーナーなんですけども、
ウ:
なんか、背筋がぞーっとするね、これね。
辻:
(笑)そんなことないですよ。なんかこう、ねえ。
ヒ:
(笑)
ウ:
いいよ。
辻:
いや、いいじゃないですか。
ウ:
今回も、「教えてあげる」
辻:
はい。大人っぽくて。
ウ:
恐縮です。
辻:
はい。じゃあ前回までの復習を若干したいんですけれども、
ウ:
はい。
辻:
前回は、改正原案の関連文書の読み方について、あの、
ウ:
うん。
辻:
具体的に
ウ:
そうですね。
辻:
紹介していただいてたと思います。
ウ:
はい。
辻:
今回からは、そのJIS改正原案の達成基準について、
ウ:
うん。
辻:
お話しを聞いていきたいと思っているんですけれども。
ウ:
はい。
ヒ:
あの、改正されるJISでは、WCAG 2.0と同じように、達成基準が3つのレベルに分かれているんですよね。
ウ:
そうですね。ええと、A(シングルA)、AA(ダブルA)、AAA(トリプルA)の3つがあって、で、WCAG 2.0ではレベルって言ってるんですけども、JISのほうでは、アクセシビリティの達成等級といって、略して等級A、等級AA…っていう言い方をします。
辻:
はい、じゃあ今日は、等級Aの内容を、全力投球でお届けしていきたいと思うんですけれども、よろしいでしょうか。
ウ:
…等級だけに、全力投球。
辻:
はい。では、えー、気を取り直しまして。
ウ:
はい、じゃあ今回からは、まずは等級Aの達成基準を、全力投球で、
辻:
はい。
ウ:
紹介してまいります。
二人:
よろしくお願いします。
ウ:
えーと前回までに紹介してきたように、達成基準というのはですね、箇条7のウェブコンテンツに関する要件というところに書いてあるんですけれども、4つの原則にまず分かれていて、で、さらに12のガイドラインに分かれてると。いう感じなんです。まあ、順番に見ていきましょう。
辻:
はい。
ウ:
えー、じゃあヒロちゃん。
ヒ:
はい。
ウ:
ひとつ目の原則はなんでしたっけ。
ヒ:
ええと、「知覚可能」、ですよね。
ウ:
さすが。押さえてます。ひとつ目は「7.1 知覚可能に関する原則」。で、この原則には、ガイドラインが4つあるんですけれども、そのなかで、シングルAの達成基準は、全部で9つあります。
辻:
たくさんありますね。
ウ:
うん。じゃあ順番にいきましょう。
辻:
はい。
ウ:
まずひとつ目ですが、先にガイドラインがあるんですけど、「7.1.1 代替テキストに関するガイドライン」というのがあって、ここには「7.1.1.1 非テキストコンテンツに関する達成基準」っていうのが、ひとつだけあります。これはまあ、一番わかりやすい例でいうと、HTMLなんかで画像を使うときには、alt属性を使って、代替テキストを提供しよう、っていうやつですね。
辻:
はい。まあこれは、アクセシビリティのガイドラインのなかでは基本中の基本、
ウ:
うん。
辻:
といったような内容なんですけれども、
ウ:
うん。
辻:
このPodcastのなかでも、ニュースで以前取り上げたことのある、CAPTCHAについても、
ウ:
うん。
辻:
取り上げられているところが特徴ですかね。
ウ:
そうですね。やっぱりあの、世界中でこのCAPTCHAっていうのが、アクセシビリティのうえでは、問題視されてきてましたんで、
辻:
はい。
ウ:
WCAGワーキンググループのほうでも、具体的にCAPTCHAというのも取り入れたと。いうわけですね。
辻:
はい。
ウ:
それから、次がですね、2つ目のガイドライン、「7.1.2 時間の経過にともなって変化するメディアに関するガイドライン」。で、これは、シングルAの達成基準は3つあります。
ヒ:
うーん。あの、「時間の経過にともなって変化するメディア」って、あんまり聞き慣れない言葉な気がするんですけど…。
ウ:
確かにね。で、これはですね、思い出してほしいんですけども、まあ、もとになってるWCAG 2.0がですね、特定の技術に依存しないで、あらゆる技術に適応できるガイドラインにする、っていう大前提があったんですけれども、
辻:
はい。
ウ:
まあ、具体的に、わかりやすく言うと、映像のコンテンツとか、音声のコンテンツ、あと、音声つきの映像コンテンツなんかがこれに該当してきます。
辻:
はい。えー、このPodcastも、音声コンテンツに該当するというわけですよね。
ウ:
するどいね、辻ちゃん。
辻:
はい。
ウ:
あの、その通りです。で、ひとつ目の達成基準がですね、「7.1.2.1 収録済みの音声しか含まないメディア、および、収録済みの映像しか含まないメディアに関する達成基準」ということで、この収録済みの音声しか含まないメディアっていうのが、ずばりPodcastみたいな音声だけのコンテンツが該当するんですけれども、まあそういう、音声だけのコンテンツですとか、あと、映像だけのコンテンツには代替コンテンツを提供しようという達成基準です。
ヒ:
ちなみにこのPodcastは大丈夫ですか?
ウ:
辻ちゃん、どう思う?
辻:
キャプションをつけているし、テキストに書き起こしたトランスクリプションも提供しているので、
ウ:
うん。
辻:
大丈夫じゃないかなと思うんですけれども。
ウ:
ファイナルアンサー?
辻:
Yes。
ウ:
正解!(笑)
辻:
恐縮です。
ウ:
Flashプレイヤー自体もアクセシブルだし、収録済みの音声しか含まないメディアとしては、理想的なコンテンツと言えるでしょう、と。
辻:
恐縮です。
ヒ:
うーん。よかったです。
ウ:
で、次はですね、「7.1.2.2 収録済みの音声コンテンツのキャプションに関する達成基準」ということでこれまた長いんですが、
辻:
はい。
ウ:
まあこれはですね、具体的にいうと、音声つきの動画の画面にはキャプションを入れましょうというやつで、で、その次がですね、「7.1.2.3 収録済みの映像コンテンツの音声ガイドまたは代替に関する達成基準」ということで、こっちは、動画に音声ガイド、まあ副音声で入れる音声ガイド、もしくは、このPodcastでもやってるように、テキストに書き起こしたトランスクリプトのような、
辻:
はい。
ウ:
代替コンテンツ、どのどちらかを提供しましょうと。
辻:
うん。
ヒ:
うーん。
ウ:
いうやつです。
ヒ:
これが、動画コンテンツの最低限のアクセシビリティ。
ウ:
そうですね、キャプションと音声ガイドの話、このふたつで動画コンテンツのアクセシビリティが確保されるという感じなんですが、まあこの辺はですね、2004年版のJISともあんまり変わってないかなと。
辻:
はい。
ウ:
思うんですけども、で、次がですね、3つ目のガイドライン、「7.1.3 適応可能に関するガイドライン」で、等級A、シングルAの達成基準は、3つあります。で、ひとつ目がですね、「7.1.3.1 情報および関係性に関する達成基準」ということで、これはですね、わかりやすくいうと、HTMLでいうと文書構造のマークアップをきちんとしましょうという達成基準ですね。
辻:
はい。
ウ:
はい。
辻:
まあ、みなさんよくご存じかとは思うんですけども、見出しをマークアップするのは、身だしなみみたいなやつですよね。
ヒ:
あ、ウエちゃん、次、お願いします。
ウ:
はい、ええ、次はですね、「7.1.3.2 意味のある順序に関する達成基準」。つまりまあ、音声読み上げ順序に関する達成基準だと思ってもらっていいです。で、もうひとつが、「7.1.3.3 感覚的な特徴に関する達成基準」というやつで、これは、形、大きさ、視覚的な位置、方向、または音だけで操作説明をしちゃダメだよ、というやつですね。
辻:
2004年版では形と位置だけでしたよね。
ウ:
うん、で、さらに大きさとか音とか、似たような要素が加わってます。で、今度は、それから4つ目のガイドラインで、「7.1.4 識別可能に関するガイドライン」で、ここではシングルAの達成基準は2つなんですけども、まあどちらも、2004年度版にもあった、おなじみのものです。まずひとつ目が、「7.1.4.1 色の使用に関する達成基準」。これは色だけで情報伝えちゃダメだよ、というやつですね。
辻:
ああ、はいはいはい。
ウ:
それから、ふたつ目が、「7.1.4.2 音声制御に関する達成基準」というやつで、これはあの自動的に音を再生するんであれば、3秒以内に止めるか、あるいはユーザーが停止できるようにしましょう、というやつです。
辻:
あの、自動的に音が鳴ると、スクリーン・リーダーを使っているユーザーは本当に困ったりするんですよね。
ウ:
ですよね。
辻:
はい。
ウ:
はい。
辻:
ということで、目が回るような勢いで、前半お届けしてきたわけなんですけれども、時間がなくなってきました。ここからは、後編のほうで、引き続きウエちゃんにお話しを聞いていきたいと思います。
ウ:
はい。

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