スクリーン・リーダーでTwitterを利用するには
3月に参加したCSUN期間中に行われたイベント、CSUN Tweetupは、Twitterとアクセシビリティについて考える良い機会でもありました。そこで本エントリーでは、スクリーン・リーダー利用者がTwitterを利用する際に役立つ可能性のあるTwitter用クライアントについて書いてみたいと思います。
Twitter.comの説明によりますと、Twitterは以下のようなサービスです。
Twitterは「いまなにしてる?」という質問に短い文章で答えることによって、友だちや家族、職場の同僚とつながり合うサービスです。
Twitterの特徴は、Webからだけでなく、Twitter APIを利用して作成されたアプリケーションやWebコンテンツからも投稿が行えることで、筆者もスクリーン・リーダーを使ってほぼ問題なく知人の発言を読んだり、自身で発言したりしています。
アカウント作成が最初の難関?
Twitterの利用を開始するには、まず自身のアカウントを作成しなければなりません。実は、この作業がスクリーン・リーダーの利用者にとって、最初の難関となる可能性があります。
名前やユーザー名などの情報を入力した後に、登録しようとしているのがコンピュータではないことをチェックするための画像認証があるからです。ただし、この画像認証には代替手段として、音声で問題が出題される方法も用意されているので、英語で出題される問題を聞き取ることができれば、登録作業を完了できます。また、昨年ご紹介したFirefox用のアドオン、Webvisumを用いることで、登録を完了させることもできます。
Twitterを利用するための環境
ユーザー登録が完了したら、次は実際にTwitterを利用する番です。もちろんTwitterのWebサイトでも作業はできますが、Twitter用のクライアントを使用すれば、より簡単にTwitterを利用できます。以下簡単に、筆者が試してみたスクリーン・リーダーで利用できるTwitterクライアントの情報を記します。
- Twit
- 発言がリストビューに表示され、スクリーン・リーダーで簡単に利用できるTwitter用クライアント。
- Tween
- JAWSに、スクリプトを組み込むことで利用できるTwitter用クライアント。
- OutTwit
- Microsoft Outlook上で動作するTwitterクライアント。
- McTwit(実行ファイルへ直接リンクされています)
- キーボード利用者向けに設計されており、JAWSやWindow-Eyes、System Accessのようなスクリーン・リーダーを利用して情報を読み上げさせることのできるTwitter用クライアント。
- Jawter
- JAWSの簡単な操作で利用できるTwitter用のスクリプト。
今回ご紹介したのは、数あるTwitter用クライアントの中で、筆者がスクリーン・リーダーとともに利用できたものの一部ですが、このほかにももっと多くのものがあるかもしれません。ぜひ、スクリーン・リーダーの利用者の方にも、ご自身が使いやすい利用環境をみつけて、Twitterでのコミュニケーションを活用していただければと思います。
なお、今回ご紹介したソフトウェアの中には、まだ開発中の物や、導入がやや難しいものも含まれております。ご利用になる際はご自身の責任でご使用ください。
コメント
これも紹介してほしい!
ume様
情報をいただきまして、ありがとうございます。
確かに、Accessible Twitterもスクリーン・リーダーでとても使いやすいサービスですね。
余談ですが、このページにはARIAランドマークが設定されていますので、対応しているスクリーン・リーダーでページにアクセスすれば、より便利にTwitterを利用できそうです。
http://www.hitachi.co.jp/universaldesign/wai-aria/wd_20090224/index.html#roleattribute_inherits
こんにちは。TweenはJAWSでなくてもPC-Talker等ではかなり利用できていますね。Twitより高機能なので、Twitterにさらにはまってしまった人にはお勧めできるだろうと思います。
Mitsugu様
情報ありがとうございます。
PC-Talkerを使用されている方にも、ぜひTwitterを活用していただきたいですね。
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