Firefox用のアドオン、WebVisum
7月のはじめに、mozilla.dev.accessibilityというニュースグループに、Announcing the free WebVisum web accessibility Firefox extensionという記事が投稿されました。
これは、Firefox 3に以下のような機能を追加することで、スクリーン・リーダー利用者をはじめとした視覚障害者のWebサイトへのアクセスの利便性を向上させるアドオン、WebVisumを紹介するものでした。
- リンク項目に代替情報を付加する機能
- フォームのラベルに代替情報を付加する機能
- 必要に応じてページタイトルを変更する機能
- 画像認証の問題を解決する機能
- ページをハイコントラスト表示させる機能
- リンクやフォーカス位置をハイライト表示させる機能
スクリーン・リーダーを利用している筆者が注目したこのアドオンの特徴は、自身が設定した代替テキストやフォームのラベルなどの情報を、WebVisumのサーバー上で共有できることです。例えば自宅のコンピュータ上で、あるWebサイトの代替テキストの設定されていない画像リンクにWebVisumの機能を用いて自身で代替テキストを設定し、同じWebサイトにWebVisumのインストールされた別のコンピュータからアクセスした場合、事前に自宅で設定した代替テキストが読み上げられるようになります。
もちろん、画像に対する代替テキストはWebコンテンツ側で設定すべきですが、この機能を利用すれば、ユーザー自身が普段自分がよく利用するWebサイトのアクセシビリティを向上させることができるという点がすばらしいと感じました。
また、一スクリーン・リーダー利用者として、ユーザー登録ページやBlogのコメント投稿など、近年Web上のコミュニケーションの多くの場面で登場する画像認証の問題を解決する機能にも注目しています。これまでは周囲の方の助けを借りなければ認証を通過できなかった画像認証が、自分でどれだけ対応できるようになっていくのかも含めて、今後も注目していきたいアドオンです。
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