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Webサイトのアクセシビリティを高めるための方法や国内外の関連情報など、さまざまな角度からWebアクセシビリティに関する話題をご提供していきたいと思います。

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2010年09月01日

【アクセシブルなPDF】Microsoft Word 2007を使用したタグ付けPDF作成(3)

アクセシビリティ・エンジニア 中村

前回のエントリーではMicrosoft Office Wordの「クイックスタイル」を利用し、文書に見出しレベルを効率的に割り当てる方法の一例をご紹介いたしました。

既に書式を設定した文書に、見出しレベル(Microsoft Office Wordでは「アウトラインレベル」とも呼ばれます)を後から設定する場合は「クイックスタイル」を次のような手順で利用するのがおすすめです。この方法では、文書内で同じ書式の組み合わせを利用している文字列に対し、一括で見出しレベルを割り当てることができる点が便利です。

書式を「クイックスタイル」に反映する

  1. 書式を設定した文書を開く
  2. 見出しレベル1として認識させたい文字列を選択し、右クリックする
  3. [スタイル]から[類似した書式の文字列を選択]を選択する
  4. [ホーム]タブの[スタイル]のクイックスタイル一覧から、「見出し1」と書かれたスタイルにフォーカスをあて、右クリックする
  5. [選択個所と一致するように 見出し1 を更新する]を選択する
  6. スタイルが選択した文字列と同じ書式に更新されたことを確認する

適切な見出しレベルを設定した文書は、タグ付きPDFへと変換することで、PDF内の文書構造を解釈できる閲覧環境(スクリーン・リーダー等)で、見出し部分を効率よく確認できるようになります。

普段、Microsoft Office Wordを利用していても「見出し」や「アウトラインレベル」などは設定したことが無い…という方は、今回紹介した「クイックスタイル」のような機能を活用し、文書に見出しレベルを設定する習慣を取り入れてみてはいかがでしょうか。

本Blogでは、今後もアクセシブルなPDFを作成する際に役立つTipsをご紹介してまいりたいと思います。

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2010年08月23日

NVDA日本語Betaリリース

アクセシビリティ・エンジニア 辻

無料でオープンソースのWindows用スクリーン・リーダー、NVDAの日本語化は、NVDA日本語化プロジェクトで作業を続けております。今回は、8月20日にリリースしたNVDA日本語Betaについてお伝えいたします。Alpha2リリース以降に追加された機能もありますので、ぜひ最新版をご利用ください。

NVDAプロジェクトの変更点

NVDAでFirefoxやThunderbirdを操作中に、テーブルの行及び列見出しを読み上げる機能が追加されました。例えばWebアクセシビリティJIS入門セミナーの詳細ページでは、セミナーの開催日時や場所を示した表を読み上げる際に特定の列に対応する列見出しの情報を同時に読み上げさせることができます。

またNVDAの一般設定ダイアログに、音声や出力先の情報をログオン画面用にコピーする機能が追加されました。これまでは、通常使用する音声や読み上げ速度などの設定とは別に、手動でログオン画面をはじめとしたセキュアデスクトップで使用される設定を行わなければなりませんでしたが、インストールしたNVDAの一般設定ダイアログ内にある「現在保存されているNVDA設定をログオン画面用にコピーする」というボタンを使用することで、簡単に設定情報をコピーできるようになりました。なお、この機能はポータブル版では動作しません。

日本語化プロジェクトでの変更

7月のAlpha2リリース以降、日本語化プロジェクトでは以下のような変更を行いました。

なぜNVDA日本語版はBetaなのか

NVDA日本語版が現在もBetaである理由の一つは、日本語版パッケージを作る際に参照しているソースコードが本家NVDAプロジェクトの開発版であるためです。8月20日に公示されたJIS X 8341-3のアクセシビリティサポーテッド検証にはNVDA日本語版の正式版である 2010.1Jを使用しましたが、利用者の方々にはできるだけ最新の状態のNVDAをご利用いただきたいと思い、日本語正式版である2010.1jへの漢字変換候補の読み上げ機能の追加ではなく、最新の開発版をベースにしたBetaとしました。

NVDA日本語Betaは、下記よりダウンロードしてご利用ください。

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2010年08月20日

JIS X 8341-3:2010 閲覧方法

アクセシビリティ・エンジニア 中村

先ほどの公示についてのエントリー時点ではまだ公開されていなかったのですが、日本工業標準調査会(Japanese Industrial Standards Committee:JISC)から改正版JISの閲覧ができるようになりましたので、続報として閲覧方法をご紹介いたします。

JIS検索の利用について」で説明されていますように、JIS規格票へ直接リンクすることはできませんので、以下の手順をご参照ください。

  1. 日本工業標準調査会:データベース検索-JIS検索のページにて、「JIS規格番号からJISを検索」という欄に「X8341-3」と入力して「一覧表示」のボタンを押します。
  2. 「JISリスト」という検索結果ページに進みますので、「JISX8341-3」というリンクから「JIS規格詳細画面」に進みます。
  3. 「規格の閲覧」という文言のあとにあるリンクから閲覧が可能です。

注:残念なことではありますが、筆者が確認した時点におきまして、閲覧可能なPDFはアクセシブルなものではないようです。また、閲覧するためのソフトウェアにおいてJavaScriptを有効にする必要があるなど、閲覧環境にも制限があるようです。

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JIS X 8341-3:2010 公示

アクセシビリティ・エンジニア 中村

当Blogや当社コラムなどでも何度か取り上げてまいりましたが、Webアクセシビリティの日本工業規格、JIS X 8341-3の改正版が本日官報公示されました。

官報目次 平成22年8月20日付(本紙 第5380号)の8~9ページ「官庁報告」に掲載されています。(注:「改正された日本工業規格」は8ページから始まっていますが、JIS X 8341-3は9ページ冒頭に掲載されています。)

なお、規格票は日本規格協会のWebサイト内のJSA Web Storeより購入することができます。

JSA Web Store - JIS X 8341-3:2010 高齢者・障害者等配慮設計指針―情報通信における機器,ソフトウェア及びサービス―第3部:ウェブコンテンツ

今回の公示を受けまして、今後はより一層、アクセシビリティへの対応が求められる機会も多くなるかと思われます。先日ご紹介したセミナーのように、関連する情報も増えていくものと考えられますので、当Blogでも情報が入り次第、お伝えしてまいります。

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2010年08月19日

【セミナー情報】 テクニカルコミュニケーションシンポジウム2010特別セッション 『Webメディアの能力を活かすアクセシビリティ対応』

アクセシビリティ・エンジニア 辻

来る8月25日の14時から16時30分まで、テクニカルコミュニケーター協会のシンポジウムの特別セッションとして、特09:Webメディアの能力を活かすアクセシビリティ対応が、東京都新宿区の工学院大学で開催されます。

この特別セッションは、テクニカルコミュニケーションシンポジウム2010の一部として開催されるもので、JIS X 8341-3策定メンバーでもある東京女子大学の渡辺隆行教授が、8月20日に公示されるJIS X 8341-3:2010について、以下の目的でお話しされます。

  1. ウェブ時代のテクニカルライターが持つべき必須知識として、ウェブコンテンツのアクセシビリティ・ガイドラインであるJIS X 8341-3改正原案を紹介する。
  2. それによって、テクニカルライターとしてどう対応するかを考えるきっかけとする。

開催日まであまり時間がございませんが、Webメデイアで公開される情報(マニュアル)が備えるべき必須要件としてのアクセシビリティに関心がある方はテクニカルコミュニケーションシンポジウム2010のページよりお申し込みの上ご参加ください。

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2010年08月10日

規格の策定者が解説する JIS X 8341-3:2010

アクセシビリティ・エンジニア 中村

改正間近とされていたWebアクセシビリティの国内規格、JIS X 8341-3が、8月20日に改正、公示されます。
そこで今回の改正を受けて、同規格の策定者によるセミナーが開催されることになりました。

本セミナーでは、改正されるJISに関連する資料の詳細や、その資料を用いた実装方法の解説、また今回の改正版JISには「試験」をおこなうことに関しても定義されていますので、その点についても解説が行われます。

セミナー名称
規格の策定者が解説する JIS X 8341-3:2010
開催日時
2010年9月2日(木)10時から17時半(受付開始 9時半)
会場
東京女子大学(教室は未定)
定員
100名(先着順)

その他詳細およびお申し込みにつきましては、セミナー開催案内をご確認ください。

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2010年08月04日

PDF Accessibility Checker (PAC)

アクセシビリティ・エンジニア 辻

当Blogではしばしば、アクセシブルなPDFを作成する方法について紹介しています。作成したPDFファイルがアクセシブルかどうかをチェックする方法として、NVDA等のアクセシブルなPDFを閲覧できるスクリーン・リーダーを使用することもできますが、今回はPDFファイルの簡易チェックができるツール、PDF Accessibility Checker (PAC)について紹介します。

PACは、スイスの団体Access for allが提供しているPDFファイル向けのアクセシビリティチェッカーで、以下のページより英語版のプログラムをダウンロードして利用することができます。

PACでは、PDFファイルのアクセシビリティ対応状況を、以下の14項目からチェックすることができます。なお、PACはPDFの技術的な観点でのアクセシビリティチェックを行うツールであり、アクセシビリティ対応状況を正確に診断するにはより多くの検証が必要とのことです。

  1. タグ付ドキュメントであるか
  2. ドキュメントにタイトルがあるか
  3. ドキュメントの言語が指定されているか
  4. アクセシブルなセキュリティ設定が行われているか
  5. Tabキーでの移動が、タグの構造に追従しているか
  6. 一貫した見出し構造があるか
  7. しおりが利用可能か
  8. アクセシブルなフォントエンコーディングかどうか
  9. コンテンツが完全にタグ付であるか
  10. 論理的な読み上げ順序であるか
  11. 代替テキストがあるか
  12. タグとロールの構文が正しいか
  13. テキストのコントラストが十分であるか
  14. スペースが存在しているか

検証項目の詳細やPACの使用方法につきましては、PAC Quick Manual PDF, 1.2 MB(英語)をご参照ください。

筆者が知る限り、PDFのアクセシビリティチェックができるツールはあまり多くはありません。もちろん、PACを使っただけでPDFファイルのアクセシビリティチェックが完了するわけではありませんが、このツールの利用をきっかけとしてPDFのアクセシビリティについても考慮されるようになるといいなと思いました。

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