WAICが2014年3月版アクセシビリティ・サポーテッド情報を公開
ウェブアクセシビリティ基盤委員会(WAIC)は去る3月31日、2014年3月版アクセシビリティ・サポーテッド情報を公開しました。アクセシビリティ・サポーテッド情報は、ある実装方法(技術)が、ブラウザーや支援技術を通して、ユーザーから利用できるかどうかの判断材料を提供しています。WAICが前回公開したアクセシビリティ・サポーテッド情報は2012年9月版で、今回はおよそ1年半ぶりの更新となります。
今回の検証結果には、次に示す、より新しいバージョンのブラウザーとスクリーン・リーダーが含まれています。
- Firefox 18
- Google Chrome 25
- Safari 6
- iOS 6におけるVoiceOver
- PC Talker 7
- NVDA 2012.3
また、今回の検証結果を踏まえて、WAICは実装方法がJIS X 8341-3:2010の達成基準を満たすことができるかどうかの見解も変更しています。前回2012年9月版から見解が変更されたもののうち、達成可能とされたものは次のものがあります。
- SCR26: 動的なコンテンツをDOMのそのトリガーとなる要素の直後に挿入する
- H69: コンテンツの各セクションの開始位置に見出し要素を提供する
- G179-1a: 文字サイズを変更しても、テキストコンテナのサイズが変更されない際に、コンテンツ又は機能が損なわれないようにする(overflow:scroll)
- G179-1b: 文字サイズを変更しても、テキストコンテナのサイズが変更されない際に、コンテンツ又は機能が損なわれないようにする(overflow:auto)
また、前回よりも見解が悪化したものには次のものがあります。
これはイメージマップが指定されたimg要素のalt属性が、一部のブラウザー(SafariとGoogle Chrome)で画像無効時に表示されないことや一部のスクリーン・リーダー(VoiceOver)で読み上げられないためです。
このように、2014年3月版の結果においても、HTMLなどの仕様に沿った標準的な実装方法にも関わらず達成不可能や要注意になっているものが多くあります。今後ますます、ブラウザーや支援技術が各種仕様への対応を進めることが求められます。
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