Googleの検索結果ページの仕様変更
2006年の当Blogのエントリーをはじめ、アクセシビリティPodcastでもときどき取り上げておりますが、Googleの検索結果ページに列記される各ページのタイトルは、見出し要素としてマークアップされております。スクリーン・リーダーや音声ブラウザの利用者は、見出しジャンプの機能を使うことで、ページタイトル間を簡単に移動できるのです。
2006年後半からこのアクセシビリティ対応を行ってきたGoogleの検索結果ページに、今月ころから、少し変更が行われましたのでご紹介します。なお、この変更は筆者がスクリーン・リーダーを使って確認したものであり、実際の検索結果の画面にはこれまでと変化がない可能性があることをご了承ください。また、この情報は8月22日時点のものです。
スクリーン・リーダーで確認できた変更点
音声読み上げ環境の利用者にとってもっとも大きな変更は、見出し要素の使用方法ではないでしょうか。これまで、Googleの検索結果ページでは、見出し要素のレベル2でページタイトルがマークアップされていました。しかし、現在は、以下のように見出しが使用されるように変更されています。
- 見出しレベル1
- Googleトップページへのリンク
- 見出しレベル2
- 「スポンサーリンク」や「検索結果」のような大きな見出し
- 見出しレベル3
- スポンサーリンク、検索結果のページタイトル
これまで検索結果の閲覧に、直接見出しレベル2にジャンプする機能を使用していた筆者は、この変更に少々戸惑ってしまいました。
また、今回の変更のもうひとつの特徴は、ページタイトルやスニペット (結果ページの説明または抜粋されたテキスト)が、順序付リストでマークアップされるようになった点です。リストへのジャンプ機能や、個別のリスト項目へのジャンプ機能を持ったスクリーン・リーダーや音声ブラウザであれば、それらのジャンプコマンドを検索結果の閲覧に利用できるようになりました。たとえばJAWSやNVDAでは、Lキーを押すことでスポンサーリンクや検索結果といったリストの間を移動できます。また、Iキーを押すことで、それぞれのリストの中のページタイトルにジャンプできるのです。
これまで、音声読み上げ環境の利用者がGoogleの検索結果を効率よく閲覧するためには、見出しジャンプの機能を使う選択肢しかありませんでした。しかし、新たに検索結果が順序付リストで表現されるようになったことで、利用者としては効率の良い方法を選択できるようになったという利点があると思います。スクリーン・リーダーや音声ブラウザで検索結果を閲覧されている方は、ご自身にとって使いやすい方法を探してみてはいかがでしょうか?
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