「辻ちゃん・ウエちゃんのアクセシビリティPodcast」第18回 後編
アクセシビリティPodcast、第18回 後編をお届けいたします。前編に引き続きCSUN 2008に関する情報として、WAI-ARIAについての話題をお届けしてまいります。
概要
第18回 後編では以下の内容をお届けいたします。
- WAI-ARIAが実装されたコンテンツのサンプルの紹介
- MozillaのMarco Zehe氏のメッセージ
なお、話題にあがっているサイトなどのリンク先につきましては、「全文を読む」のリンクよりテキスト化された内容でご確認ください。
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なお、ご意見、ご感想などございましたら、当エントリーのコメント入力フォームよりお寄せください。たくさんのご意見をお待ちいたしております。
それでは、どうぞお楽しみください!
「辻ちゃん・ウエちゃんのアクセシビリティPodcast」第18回 後編MP3ファイルのダウンロード
「辻ちゃん・ウエちゃんのアクセシビリティPodcast」第18回 後編 テキスト
- 植木、辻(以下、二人):
- 辻ちゃん、ウエちゃんのアクセシビリティPodcast、シーズンスリー、ファイナール!いぇーい(拍手)
- 辻:
- それでは後半に入りましてまず、WAI-ARIAが実装されたコンテンツのサンプルというのがどのように読まれるのかを聞いていただきたいと思います。
- 植木(以下、ウ):
- はい。
- 辻:
- 引き続きキダちゃんにも一緒にスタジオの中で音声とか聞いていただきたいと思うんですが、よろしくお願い致します。
- 木達(以下、キ):
- はい。よろしくお願いします。
- 辻:
- はい、まずですね、えーと、このサンプルというのそもそもがどこにあるかといいますと、The Paciello GroupのBlogで紹介されています。
- ウ:
- はい。
- 辻:
- えーっと、
- キ:
- これ、Pacielloさんって、あの、ウエちゃんのお友達なんですよね。
- ウ:
- そうですね、Mike Pacielloといってですね、
- 辻:
- はい、
- ウ:
- まぁ、アメリカ、ヨーロッパでアクセシビリティのコンサルタントをやっていて、
- 辻:
- はい、
- ウ:
- で、最近ではアメリカのリハビリテーション法508条の、改正のための原案を作る諮問委員会、
- 辻:
- はい、
- ウ:
- の委員長やったりなんかもしていましたね。
- 辻:
- ああ、なるほど。
- ウ:
- 彼が率いてるアクセシビリティスペシャリスト集団、
- 辻:
- はい、
- ウ:
- The Paciello Group、略してTPGと。
- 辻:
- TPG。
- キ:
- かっこいいー。
- 辻:
- かっこいいですね。では、えー、まずですね、その中からアクセシブルなスライダーというのがありまして、
- ウ:
- うん。
- 辻:
- スライダーというか、あのボリュームを上下させたりとかする時に使う部品ありますよね。
- ウ:
- あの、マウス使ってる人はツマミをマウスポインタで掴んで、
- 辻:
- はいはいはい。
- ウ:
- 左右上下にこう、動かしたりするんですね。
- 辻:
- あ、そういう、
- ウ:
- ツマミみたいなやつだね。
- 辻:
- はい、
- ウ:
- はい、
- 辻:
- あぁ、なるほどね。で、それをスクリーン・リーダーでコンテンツの中に実装されている、ツマミを動かそうというですね、
- ウ:
- おー、
- 辻:
- サンプルがあるんですけど、
- ウ:
- うん、
- 辻:
- これはNVDAとか、新しいバージョンのJAWSとか、Window-Eyesと一緒に使って動作させることが出来ます。で、今日は手元にですね、NVDAが動いておりますので、
- ウ:
- うん、
- 辻:
- NVDAの音声でちょっと聞いていただきたいのですが、
- ウ:
- はい、
- NVDA:
- 仮想バッファパススルー、オン、
- 辻:
- ちょっと待ってくださいね。
- NVDA:
- スライダー12%、
- 辻:
- 今スライダー12%と出ているんですけど、
- ウ:
- うん、
- 辻:
- ここで右カーソルとか押していきますと、
- NVDA:
- 13%、16%、
- 辻:
- こんな感じでですね、
- ウ:
- うーん、
- 辻:
- カーソルを右にしていくと、スライダーが一つずつ上がっていくんですね、
- ウ:
- おおー、
- 辻:
- 左に押していくと、
- NVDA:
- 15%、14%、
- 辻:
- こんな感じで下がっていきます。
- キ:
- へぇー、
- ウ:
- おぉー、
- 辻:
- で、PageUpを押しますと、
- NVDA:
- 24%、34%、
- キ:
- 10%刻みになる感じ、
- 辻:
- そうですね、
- ウ:
- おー、
- NVDA:
- 44%、
- 辻:
- で、Homeキーを押すと、
- NVDA:
- 0%、
- 辻:
- 0%に落ちるんですね。
- ウ:
- おー、
- 辻:
- で、Endキーを押すと、
- NVDA:
- 100%、
- 辻:
- 100%になると、
- ウ:
- おー、
- 辻:
- まぁ、これ、スクリーン・リーダーユーザーの方、結構使うかもしれないですけど、ボリュームコントロールってWindowsにあったりしますよね。
- ウ:
- ふんふんふん。
- 辻:
- そこのスライダーをいじる感覚と結構似ているかと思います。
- ウ:
- なるほどねー。
- 辻:
- これを、スライダーの位置が変わるとそれと同時に音声でも読み上げてくれるというですね、えー、ARIAの実装例ですね。
- ウ:
- ありゃーいいねー。
- 辻:
- ありゃーいいですねー。
- ウ:
- ありゃーいい。
- 辻:
- これ書いてらっしゃるのが、先日CSUNではVictorと一緒にYahooメールの実装の話をされていたHansさん、
- ウ:
- おおー、
- 辻:
- ですね。
- ウ:
- はい。
- 辻:
- はい。で、もう一つ例があります。
- ウ:
- うん、
- 辻:
- えー、こちらはですね、えーっと、TPG Notifierという名前がついてまして、
- ウ:
- うん、
- 辻:
- あのテキスト領域に文字を入力していくと、残り何文字入力できますよって、あのTwitterとかでそういう、
- ウ:
- うーん、
- 辻:
- あのー、画面って出てますよね、
- ウ:
- はい、
- 辻:
- それをスクリーン・リーダー、えっと、今回はFire Voxなどの音声ブラウザですね、
- ウ:
- うん、
- 辻:
- でも、読めるようにしたという実装のサンプルがありまして、
- ウ:
- おー、
- 辻:
- こちらもやはり、The Paciello Group Blogの方で紹介されています。
- ウ:
- はい。
- 辻:
- Steveさんが書かれていますね。
- ウ:
- うん。
- Fire Vox:
- テキストエリア、Your Comment、カッコ、40 characters left、カッコ、40 characters left、
- 辻:
- ここで例えば、
- Fire Vox:
- 新規、H、E、L、L、O、
- 辻:
- とか入力しまして、
- Fire Vox:
- 新規、カッコ、36 characters left、
- 辻:
- こんな感じであと36文字入りますよ、とかですね、
- Fire Vox:
- T、S、U、J、I、新規、カッコ、30 characters left、
- 辻:
- こんな感じであと何文字入力できますよっていうのを、入力してちょっとだけ待ってるとFire Voxで読み上げてくれるような実装がされています。
- ウ:
- あー、なるほど、別に何か押すわけじゃなくて、入力をやめて、
- 辻:
- そうです、
- ウ:
- 待ってると、聞こえてくる、
- 辻:
- そうですね、待ってなきゃいけない時間っていうのが若干長いかなって気はするんですけど、
- ウ:
- うんうんうん。
- 辻:
- でも、英語圏の人だったら例えばあの、Helloとか入れて、スペース入れてちょっとだけ待つ感じになるのかな、
- ウ:
- ふんふんふん。
- 辻:
- なので結構使いやすいかもしれない。
- ウ:
- うーん、
- 辻:
- こういうのもWAI-ARIAの対応で動くサンプルとして紹介されていますので、もしよろしければ、リンクをBlogの方から貼っておきますので、試してみて下さい。
- ウ:
- やっぱりありゃーいいね。
- 辻:
- そうですね。
- ウ:
- ありゃーいい。
- 辻:
- はい。それでは続きまして、えーっと、CSUNの会場で録音して参りました、先ほどご紹介しましたMarcoさん、
- ウ:
- はい、
- 辻:
- の、メッセージを紹介していきたいと思います。これ、キダちゃんと僕と一緒に、
- キ:
- そうですね、
- 辻:
- ホールで、ちょっと賑やかなとこだったんですけど、収録してきましたんで、まずそのメッセージを聞いてください。
- Marco Zehe:
- Hi there! This is Marco. I am with Mozilla Corporation. I am the accessibility quality assurance (ah) person. I'd like to say welcome to everybody listening in on this podcast.We are at the CSUN 2008 Mozilla booth right now showing Firefox 3 talking about the new exciting features. And we hope you are enjoying Firefox with whatever screenreaders you are using and we think you'll have a great time using Firefox 3 when it comes out.
- 辻:
- ということで、結構賑やかなとこだったんですが、MarcoさんはMozillaでアクセシビリティに関する品質保証をやっている、
- ウ:
- quality assuranceって言ってたね。
- 辻:
- そうですね、
- ウ:
- うん、
- 辻:
- を、やっている方だそうです。で、えーと、CSUNの会場ではMozilla Firefox3で、あの、
- キ:
- あの、新しい機能の紹介を、
- 辻:
- そうですね、
- キ:
- ブースの方でされてましたね。
- 辻:
- はい、で、どんなスクリーン・リーダーを使っててもFirefoxを活用していただけると嬉しいです、みたいなメッセージをいただきました。
- ウ:
- はい。
- 辻:
- Marcoさんといいますと、mozilla.dev、ってデベロッパーの略なんですかね、の、accessibilityっていうニュースグループがありまして、
- ウ:
- デブじゃないと思うよ、
- キ、辻:
- (笑)。
- 辻:
- 今言おうと思って準備したでしょ(笑)。もー。はい。デブは私です。はい、で、Mozillaのアクセシビリティに関するニュースグループで結構最新の情報な どをアナウンスされてまして、先日もあの、litmus.mozilla.orgっていうサイト があるんですけど、
- ウ:
- うん、
- 辻:
- そこであの、アクセシビリティに関するARIA対応を含むアクセシビリティに関するテストを行ってますというようなアナウンスをされてました。
- ウ:
- はい。
- 辻:
- えっと、私もちょっとログインして、少しやってみたんですけど、
- ウ:
- うん、
- 辻:
- 最初は本当に、例えば、F10キーを押すとスクリーン・リーダーからメニューバーの内容が聞こえてきますか、とかそういったシンプルなところから、どんどん難しい質問に変わっていくと思うんですけど、そういったところからアクセシビリティの品質保証をするために、様々な質問をされて、スクリーン・リーダーに実際にそれが読み上げられるかっていうのを確認することが出来るようなテストが公開されていました。
- ウ:
- うーん。
- 辻:
- で、残念なことにですね、スクリーン・リーダーや音声ブラウザを持っていない人がアクセスしても何のこっちゃっていうような感じのテストになるみたいなんですね。
- ウ:
- うーん。
- 辻:
- だから、もし皆さんアクセスされる時は、ぜひ、NVDAとかですね、JAWSとか、色んな、スクリーン・リーダーとかあると思うんですけど、
- ウ:
- うん、
- 辻:
- そういうものを使ってテストをしてみて下さい。
- ウ:
- 前回紹介したFire Voxでもいいの?
- 辻:
- えっと、Fire Voxは今回は書いてなかったかもしんないですね、
- ウ:
- おー、
- 辻:
- はい。
- ウ:
- はい。
- 辻:
- ということで、CSUNに関するトピックをお届けしてまいりました。えー、アクセシビリティPodcast、本日もミツエーリンクスのスタジオからお送りしてまいりましたが、シーズン3、ファイナルとなりました。実はですね、シーズン4も引き続き我々放送していきたいなと思うんですが、ボスのキダちゃん、
- キ:
- はい、
- 辻:
- ど、ど、どうですか、あの、まだ続けてよろしいですか、
- ウ:
- お願いします!(涙声)
- キ:
- (笑)。
- ウ:
- キダちゃん、もう1クールだけ(涙声)、
- キ:
- まぁ、そうですね、リスナーの方からもっと聞きたい!というようなお声を頂戴できればですね、あのー、ぜひ続けていきたいなーと、いう風に、個人的には思いますけれど。
- ウ:
- そこを何とか(涙声)、
- キ:
- (笑)。
- ウ:
- この場で(涙声)、
- 辻:
- この場で(笑)。
- ウ:
- この場で決めていただけないでしょうか(涙声)、
- 辻:
- 今の声ウエちゃんですか?
- ウ:
- はい、涙で言葉に……!
- 辻:
- (笑)。
- キ:
- まぁ、前向きに、はい、
- 辻:
- じゃあ、ぜひあの、これからも聞いてみたいと思って下さる方はぜひ、あの、
- キ:
- そうですね、メールでも、Blogへのコメントでも結構ですので、もしよろしければそういったメッセージいただけますと、とてもありがたく思います。
- 辻:
- はい。ぜひ、よろしくお願いします。
- キ:
- よろしくお願いいたします。
- ウ:
- よし、100通くらい送ってやる。
- キ、辻:
- (笑)。
- 辻:
- ということでアクセシビリティPodcast本日はミツエーリンクスのスタジオから3人でお届けしてまいりました。
- ウ:
- はい。
- 辻:
- アクセシビリティPodcastでは引き続き皆様からのご意見ご感想、そして継続の希望などをお待ちしています。
- ウ:
- もうね、ご意見ご感想いらない(笑)、継続の希望だけで、
- キ:
- 継続の希望だけ(笑)、
- 辻:
- (笑)。
- ウ:
- それだけ受け付けます。
- 辻:
- いやいやいや、ぜひListener's Voiceの方も引き続き続けていきたいので、あの、なんでもお寄せ下さい。
- ウ:
- はい、
- 辻:
- 宛先はエーイチイチワイ、アットマーク、ミツエードット、シーオードット、ジェイピー。エーイチイチワイ、アットマーク、エムアイティーエスユーイー、ドット、シーオードット、ジェイピー(編注:a11y@mitsue.co.jp)です。えー、キダちゃん、あのー、今回Podcastフル出演、
- キ:
- はい。
- 辻:
- いかがだったでしょうか。
- キ:
- まぁそうですね、やはり緊張しますし、
- 辻:
- はい、
- キ:
- あと、お二人の会話にどう絡んでいったら良いものやら、
- 辻:
- (笑)。
- キ:
- というところが難しいですね。
- 辻:
- そうですよね。
- キ:
- はい。
- ウ:
- 絡みやすくしていきますから!(涙声)
- キ、辻:
- (笑)。
- ウ:
- ぜひ、シーズン4をお願いします(涙声)。
- 辻:
- はい、ということでアクセシビリティPodcastお届けしてまいりました。
- ウ:
- はい!
- 辻:
- それでは、
- 二人:
- アディオス、アミーゴス!
コメント
アクセシビリティPodcastは、アクセシビリティに関する貴重な情報源になっています。
ぜひシーズン4もよろしくお願いします!
あと、木達さんにも定期的に出演してほしいです。
日本だけでなく世界からもアクセシビリティに関する話題をとても分かりやすく、また面白く提供してくださってありがたいです!
ぜひシーズン4以降も聞きたいのでよろしくお願いします!
シーズン4 継続を熱望します!
この Podcast の魅力は、なんといっても辻ちゃん&ウエちゃんのセミナー等では見られない人柄が垣間見えるところだと思うので、リスナーの立場からすれば、そんな美味しいコンテンツがなくなっちゃうのは「もったいない!」と思います。
これからも楽しくてためになるコンテンツ、期待しています。
皆様
たくさんのメールやコメントをいただきまして、どうもありがとうございました。
アクセシビリティPodcastの継続を望んでくださっている方々が多いことを、関係者一同大変うれしく思っております。
皆様の熱いメッセージのおかげで、アクセシビリティPodcastはシーズン4に突入することになりました!
これからも国内外のWebアクセシビリティに関する話題を、辻ちゃんウエちゃんの軽妙なトークでわかりやすくお伝えしていきたいと思います。
さらにシーズン4では、辻ちゃんウエちゃんがゲストをお招きしてWebアクセシビリティについてトークを展開する予定です。もちろんWeb標準寄りの話題については、キダちゃんにも解説をお願いしたいと考えております。
ますますパワーアップしてお届けするアクセシビリティPodcastに、どうぞご期待ください。
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
祝!シーズン4 継続ケテイ!
わーい。
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