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2007年07月18日
Gmailの簡易HTML形式表示
アクセシビリティ・エンジニア 辻
Googleのサービスの一つであるGmailには、通常のHTML形式の他に、スクリーン・リーダーでのアクセスを考慮した簡易HTML形式という表示方法があります。通常のHTML形式の表示方法では、スクリーン・リーダーを使用してメッセージを閲覧することが難しいのに対して、簡易HTML形式表示では、例えば見出しジャンプ機能などを活用してメッセージの本文に容易にアクセスできるなどの工夫がなされております。
今までこの簡易HTML形式表示でGmailにアクセスした場合、メッセージの閲覧や返信などの基本機能はスクリーン・リーダーでも使用できたものの、1ページのメッセージの表示件数や署名の有無をカスタマイズするための設定は、通常のHTML形式のページからしか行うことができませんでした。しかし、その設定ページは、スクリーン・リーダーではあまり使いやすいものではなく、筆者もしばしば設定を変更するのに苦労しておりました。
昨年当Blogのエントリー、アクセシビリティ関連トピックスの中でお伝えいたしました、検索結果のページに見出しが付いたケースと同じように、今回もまだGoogleサイトでは公式発表はありませんが、Blind Access Journalの7月15日の記事、Gmail Settings Now Accessible in Basic HTML Viewによりますと、英語版の簡易HTML形式のページからも、スクリーン・リーダーでも使用しやすい設定ページにアクセスできるようになったとの情報が掲載されておりました。
筆者も早速、英語版と日本語版の両方の簡易HTML形式ページから、設定ページにアクセスしてみました。英語版の設定ページでは、今まで操作が難しかった設定を、スクリーン・リーダーを使用して行えるようになっておりました。しかし、残念ながら日本語版のページでは、簡易HTML形式ページから設定ページにアクセスすると、いままでどおり設定は、Gmail の通常の HTML 形式のページでのみ変更できます。
とのメッセージが読まれました。さらに、筆者は普段は英語版のGmailを使用しているために気がつかなかったのですが、日本語版の簡易HTML形式のページを確認しましたところ、英語版のような見出しを用いたマークアップが行われていないこともわかりました。
せっかくのアクセシビリティ向上ですから、英語版のみに留まらず、今後は日本語版Gmailにも同様の機能が実装されることを期待しております。