Webサイトのアクセシビリティを高めるための方法や国内外の関連情報など、さまざまな角度からWebアクセシビリティに関する話題をご提供していきたいと思います。
2007年05月18日
Call for Review: Updated WCAG 2.0 Working Draft
アクセシビリティ・エンジニア 中村
2007年5月17日付けでWeb Content Accessibility Guidelines 2.0(WCAG 2.0)の最新版草案が公開されました。
W3C/WAIのDirector、Judy Brewer氏によるCall for Review: Updated WCAG 2.0 Working Draftによりますと、今回のアップデートでは、2006年4月27日公開のWCAG 2.0 Last Call Working Draftに寄せられたコメントへの対応を反映させたものであるとされています。また、かなりの数の変更があったため、WCAG 2.0はPublic Working Draftへとステータスが戻された、とも述べられています。その上で、このPublic Working Draftのあとに、second Last Call Working Draftを予定しているとのことです。(W3Cの標準化プロセスについては、英語ではありますが、How WAI Develops Accessibility Guidelines through the W3C Process: Milestones and Opportunities to Contributeで比較的わかりやすく説明されていますので、ご参照ください。)
W3C/WAIでは、今回の草案に関して、以下の点についてのフィードバックを求めています。
- ガイドラインおよび達成基準は明確ですか? もしそうでなければ、より明確な表現を示すことはできますか?
- 実装不可能、もしくは検証不可能であると思われる達成基準はありますか? もしあるのであれば、どうすれば改善できますか?
- アクセシビリティを向上させない、もしくは妨げると思われる達成基準はありますか? もしあるのであれば、どうすれば改善できますか?
今回のコメントの受付は2007年6月29日までです。英語で送らなければならないのが残念なところではありますが、送られたコメントに対しては、必ずひとつひとつ議論を行い、なんらかの反応がありますので(実際にLast Call Working Draftに対する当社からのコメントもいくつか反映されています。)、意見のある方はぜひともコメントを送ることをお勧めいたします。
そのほか、Understanding WCAG 2.0、Techniques for WCAG 2.0などの文書もアップデートされています。詳細につきましては、前述のBrewer氏のメッセージ、もしくはW3C/WAIのWebサイトよりご確認ください。