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アクセシビリティBlog

Webサイトのアクセシビリティを高めるための方法や国内外の関連情報など、さまざまな角度からWebアクセシビリティに関する話題をご提供していきたいと思います。

2006年03月28日

altにまつわるエトセトラ

Webアクセシビリティとかかわりを持つ(X)HTMLの要素・属性の中でも特に重要視されることの多いalt属性。今回はこのaltについての基礎的な知識をQ&A形式でまとめてみました。

altって何の略?
HTML 4.01の仕様書には次のように書かれています。 For user agents that cannot display images, forms, or applets, this attribute specifies alternate text. 訳は「画像、フォームおよびアプレットを表示できないユーザエージェントの為に、この属性は代替テキストを指定する。」となります。ここから、alternate text(代替テキスト)の略がaltであることがわかります。
altの読み方は?
「オルト」と読むのが一般的でしょう。元が英語なのでこれが正しいとは一概には言えませんが、このように読まれているようです。
altタグという記述を見たことがあるのですが・・・
これは間違いです。(X)HTMLにおけるタグとは「<」と「>」を用いて表される部分で、例えば<title>はtitle要素の開始タグです。したがって、altはあくまでも属性(attributes)のひとつであり、タグではありません。
alt=""(空)なのに何故書かなくてはいけないの?
そのように定義されているからです。area要素とimg要素において、alt属性は必須と定義されている為、要素の内容が情報を伝達しないものであったとしても、属性を省略することは文法違反となります。また、alt属性が存在しない場合にファイル名を読み上げてしまう音声読み上げソフトもあり、そのようなユーザエージェントでは不必要な情報をユーザに伝えてしまうことにもなります。
altは短い説明と聞きましたが、何文字までですか?
これに関しては明確な答えはありません。仕様としては特に規定されておらず、さまざまなところで議論されているもののWCAGやJISでも数値としては規定されていません。しかし、長い説明が必要な場合にはlongdesc属性があるわけですから、指針が示されなくともalt属性値は簡潔にわかりやすくすることを心がけるべきでしょう。
altをツールチップの為に使ってはいけないの?
結論から申しますといけません。なぜなら、この属性は前述の仕様書からの引用のとおり、画像などの代替テキストを指定するための属性だからです。したがって、補足情報を示す為に使用するべきではないのです。そもそもツールチップとして表示されるのは特定のブラウザの挙動であり、全てのブラウザでそのように表示されるわけではない、というのを頭に入れておくべきです。

以上のように今回はどちらかといえば仕様書的な側面からalt属性について見てきました。JISの発効やアクセシビリティチェックツールなどの普及により、img要素に対してalt属性が記述されていないという状況の改善は期待できるでしょう。しかしながら、現在のチェックツールでは値の妥当性までは検証することはできません。すなわち、今後はalt属性値がより適切なものになるようにしていくことがaltに関する最大の課題となっていくことでしょう。

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2006年03月22日

統計から考えるWebアクセシビリティの重要性

アクセシビリティに配慮したWebサイト制作を敬遠する理由として挙げられることのひとつに、コストをかけるのに見合うほどユーザ数が多くない、という意見があります。たしかに20、30代のインターネット利用率に比べて、70、80代における利用率は高くないでしょう。ですが、本当にコストに見合わないから考慮する必要はないといえるほど、アクセシブルなサイトを必要とする人は少数派なのでしょうか。

総務省の平成16年「通信利用動向調査」によると、平成16年末でのインターネット利用者数は前年比218万人増で7948万人と推計されています。従って、現時点ではおそらく8000万人を超えているものと思われます。このうち、Webアクセシビリティに配慮することによって利用が可能になる、またはより簡単に利用できるようになるといった、大きな影響を受ける人数がどのくらいであるのかを考えてみたいと思います。

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2006年03月15日

アクセシブルなサイトができるまで(その4)

今回のエントリーではサイト作成後の運用について考えていきたいと思います。従って、タイトルである「できるまで」ではなく、どちらかといえばできてしまったあとの話となるわけですが、「より」アクセシブルなサイトができるまでの話として考えていただければ幸いです。

さて、前回までの内容で目的に沿ったアクセシブルなWebサイト作りのためにするべきことを決めました。その後、その内容ごとに実装し、検証も終えてサイトがオープン(またはテストオープン)したとします。もちろん、制作者としてはここで一息つけるわけですが、アクセシビリティを考慮したWebサイトを運営していくに当たって、本当の勝負どころはこのあとの運用にかかっている、と筆者は考えています。

では何故運用が大事なのでしょうか?

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2006年03月08日

アクセシブルなサイトができるまで(その3)

その1その2と実際のサイト制作に入る前の段階である目的の設定について述べてきました。今回のエントリーではその目的のためには何をすべきかについてを扱っていきます。

ここで基準となってくるのがWAIが策定しているWCAGや日本工業規格の1つであるウェブコンテンツJISなどの指針です。

では、これらの指針全てに準拠しなければならないのでしょうか。もちろんこれらを全て満たすことができれば、かなりアクセシビリティの高いWebサイトができあがるはずです。しかし、それはあまり現実的な目標とはいえないでしょう。コストやコンテンツの内容による制限もありますし、継続的にサイトを運用する際の負担も大きくなってしまいます。せっかくアクセシビリティの高いサイトを制作しても、時間とともに非アクセシブルになってしまっては何の意味もありません。そこで、いったいどうすればいいのかということになりますが、ここで今までに設定した「目的」が重要となってくるわけです。例えば国や地方公共団体であれば、工業標準化法第六十七条においてJISを尊重する義務がありますので、最優先で準拠する必要があるでしょう。一方、個人で目の見えない人の為の情報サイトを作ろうとしているならば、音声ブラウザに対応する為の指針に優先的に準拠していく必要があるわけです。

WCAG 1.0にしても現行のウェブコンテンツJISにしても、優先度およびそれに近いものが設定されている為にその部分をクリアすることだけに注意が向いてしまいがちです。確かに優先度の高い指針から満たしていくことで、より多くの人がアクセスできるサイトになっていくとは思いますが、アクセスしなければならない人、アクセスしてほしい人は誰なのかというサイト本来の「目的」を常に念頭において、その上でさらに多くの人がアクセスできる環境を作っていけるようにすることが最も大事なことではないでしょうか。内容が伝えたい人に伝わらなくてはせっかくのサイトが無駄になってしまいかねない、ということを忘れないでいただきたいと思います。

ここまでで目的を明確にして具体的に設定し、何をすべきかまでを決める話をしてきました。いよいよ次は実装、そして検証する段階になるわけですが、ここは各指針ごとに違う内容になってしまいますので別の機会のお話として、次回はサイト作成後の運用について述べた上で、このシリーズを終えたいと思っています。

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2006年03月01日

アクセシブルなサイトができるまで(その2)

前回のエントリーでは「目的を明確に」することについて述べました。続きとなる今回はどのような事を考慮して目的を決定していくべきなのか、という点について述べていきたいと思います。

さて、具体的に何を基準にして目的を設定するかということですが、情報発信者が「何を」「誰に」伝えたいのかという事が要点になってくると思います。例えば、企業であればECサイトや会社情報、自治体であれば生活や地域に関する情報など、サイトによって内容や対象はさまざまでしょう。

まず、内容によって自ずとその目的は定まってきます。ECサイトであれば商品を数多く売ることが目的となり、アクセス数アップのためのWebアクセシビリティが求められるでしょう。会社情報であればより多くの人に認知してもらうこととともに、CSR(企業の社会的責任)を示すためのWebアクセシビリティが必要となってくるかもしれません。

また、対象の設定も重要な要素となります。自治体のように公共性の高いサイトにおいては、子供や高齢者、外国人などを含むさまざまなユーザーを想定したWebアクセシビリティが必要となります。具体的には難しい用語の使用を避けたり、説明を付けるなどといったことを考慮しなくてはなりません。しかし、ビジネスユーザー対象のサイトであればその説明が不必要となり、むしろアクセシビリティを低下させるという可能性も出てきてしまいます。

以上のようにサイトの内容と対象を考慮すれば、何故アクセシブルなWebサイトにしていくのかという理由、そしてどのような状態になればよいのかという一定の達成基準という目的が見えてくると思います。基準の具体例としては音声ブラウザによるアクセス数の増加、ガイドラインの策定とその遵守などが挙げられるでしょう。一方、CSR活動としての取り組みなど抽象的な目的の場合においても、報告書の作成など具体的な成果物を挙げることにより明確な基準が見えてくるとともに、その効果も感じられるようになると思います。

これで目的は定まりました。では何から始めればよいのか、ということを次回は述べていきたいと思います。

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