Webサイトのアクセシビリティを高めるための方法や国内外の関連情報など、さまざまな角度からWebアクセシビリティに関する話題をご提供していきたいと思います。
2006年02月21日
アクセシブルなサイトができるまで(その1)
まるで工場内の説明ビデオのようなタイトルになってしまいましたが、今回のエントリーから数回にわたってWebアクセシビリティに考慮したWebサイト制作の流れについて考えていきたいと思います。アクセシビリティ対応のサイトにしたい(もしくはしなければならない)と考えている方々がどのような事を考慮すべきかを理解する手助けとなれば幸いです。
それでは、さっそく原料を用意し、工場であれば製造工程が始まるところでしょう。しかし、一定以上の規模のWebサイト制作において、いきなりデザインなりコーディング、ということはないと思います。その前にしなければならないこと、その中でもはじめの一歩にして最も重要だと思われることが「目的を明確にする」ことです。もちろん何をするにおいても目的を明確にして作業することは重要なことではありますが、とりわけアクセシビリティに考慮したサイト制作において重要、というのには理由があります。
それは100%アクセシビリティに考慮したサイトというものが現状ありえないからです。このように書きますと、なぜ?と思われる方もいらっしゃることでしょう。例えば「テキストだけなら誰でもアクセス可能なのでは」など。たしかにテキストだけであれば、音声・テキストブラウザなどでもアクセス可能でしょう。しかし、そのテキストはどの国の言葉で書かれているでしょうか。残念ながら今の世の中に全世界の人が理解できる言語はありませんし、翻訳できるツールもありません。したがって、全ての人が理解できるWebサイトは現状制作できないのです。他にも言語の問題だけではなく、伝えたい情報を全ての人に伝わるようにするということは非常に難しく、終わりのない作業になってしまうと思われます。
少々説明部分が長くなってしまいましたが、上記のような理由から目的をしっかりと定めないと、どこまでも対応し続けなければならない(もしくは中途半端に終わってしまう)ということになりかねません。これではせっかく費やす予定のコストや労力が無駄になってしまいます。そこで、目的や対象範囲を具体的に設定していくということになります。具体的な方法に関しては長くなると思いますので、今回は「目的を明確に」ということだけを明確にして、続きは次回にしたいと思います。
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2006年02月14日
私企業に求められるWebアクセシビリティとは?
先週2月7日、米国カリフォルニア州で National Federation of the Blind(以下NFB)のメンバーである Bruce F. Sexton 氏及び NFB が、Target Corporation(全米50州のうち47州に1,300以上の店を展開する大手小売チェーン)を相手に訴訟を起こしました。
その内容ですが、Target社のWebサイトTarget.comにはさまざまなアクセス障壁があり、目の見えない人達が利用することができない為、カリフォルニア市民権法及び障害者法に違反する、というものです。具体的には、画像に対するALTテキストの欠如、アクセシブルではないイメージマップ、マウスを使わないと完了できないトランザクションが挙げられています。
これらの項目は、ウェブコンテンツJISでも「~しなければならない」とされている優先度の高い項目(それぞれ5.4a、5.4b、5.3aが該当)であり、Webアクセシビリティにおける基本的要件だとも言えると思います。
では、何故この規模の企業がまったくといってよいほど対策を取らずにここまできたのでしょうか?
