Webサイトのアクセシビリティを高めるための方法や国内外の関連情報など、さまざまな角度からWebアクセシビリティに関する話題をご提供していきたいと思います。
2006年06月14日
アクセスキー
アクセシビリティ・エンジニア 辻
Webサイトの中には、「アクセスキー」という機能を提供しているところがあります。キーボードだけで、ページの指定された場所に簡単に移動できるように設定された機能で、音声ブラウザ利用者や携帯電話の利用者にとって便利な機能です。
現在私がこの原稿を書いているMovable Typeのエントリーの編集画面でも、アクセスキーが使えます。例えば、書いている原稿をプレビューするなら、alt+vキーを、保存するならalt+sキーを同時に押すという感じです。
必ずしもなければならないというわけではないのですが、音声ブラウザや携帯電話でもWebサイト内を快適に閲覧できるようにするために、このアクセスキーは便利な機能です。ただ、今後の課題として、以下のようなことが考えられます。
- 既存のWindowsのショートカットキー(例えば、ファイルメニューに割り当てられたalt+fキーや、編集メニューに割り当てられたalt+eキーなど)と、Webサイトで提供されているアクセスキーの組み合わせがぶつかってしまう可能性があること。例えば、alt+fキーは、Webサイト上の検索のアクセスキーとして使用されることがあります。
- それぞれのWebサイトで独自のキーの組み合わせが使用されているために、操作に一貫性がないこと。利用者としては、どのWebサイトも快適に閲覧したいので、アクセスキーを設定する際のルール作りが必要だなと感じております。
より多くのサイトで、このアクセスキーだけにとどまらず、効率よく目的の情報にたどり着くことができるような仕組みが提供されることを願っています。