Smart Communication Design Company
ホーム > ナレッジ > Blog > アクセシビリティBlog > 2011年6月 > 新しいYahoo! Mailのアクセシビリティ対応

新しいYahoo! Mailのアクセシビリティ対応

2011年6月20日
アクセシビリティ・エンジニア 辻

Yahoo Accessibility Labの記事、Yahoo! Mail Pushes the Online Envelope with a Faster, Safer, Easier and Constantly Connected Communications Experienceによりますと、現在ベータ版として公開されているYahoo! Mailでは、さまざまな機能追加の中に、アクセシビリティ対応が含まれているとのことです。私はときどきWebメールを使用しているのですが、Webメールは、メールクライアントでメールを読むよりも使用しづらいと考えておりましたので、早速この新しいYahoo! Mailを試してみることにしました。

事前準備

新しいYahoo! Mailのアクセシビリティ機能を使用するには事前準備が必要です。まず、ヘルプページで紹介されている利用可能なスクリーン・リーダーとブラウザの組み合わせは以下の通りです。

また 、メールオプションの中でいくつかの設定を行うことで、スクリーン・リーダーのアクセシビリティを向上させることができます。詳細につきましては、Recommended Settings to improve Yahoo! Mail's compatibility with screen readersを参照してください。

アクセシビリティ機能の基本的な使い方

Yahoo! Mailアプリケーション内は、TabキーやShift+Tabキーを用いることでセクション間を移動したり、矢印キーを使って個々の項目間を移動しながら使用します。例えば、メッセージ一覧では上下の矢印キーで個々のメッセージに移動し、読みたいメッセージはEnterキーで開きます。

新しいYahoo! Mailには、さまざまなショートカットキーがあります。例えば、mキーを押すと新着メッセージをチェックできたり、nキーを押すと新規にメッセージを作成できたりします。これらのショートカットキーを使用する場合は、スクリーン・リーダーの仮想バッファー内で使用できるコマンドとの衝突を避けるために、一時的に仮想バッファー用のコマンドの一部を無効化する必要があります。詳細につきましては、関連ページのWhat are these shortcut keys I keep hearing about?を参照してください。

新しいYahoo! Mailの使用感

アクセシビリティ対応されたYahoo! Mailは、ショートカットキーを駆使することで、メールクライアントに近い操作性でメッセージを確認したり、メールを送信したりすることができる点が素晴らしいと感じました。ただ、覚えなければならないショートカットキーの数が多いことや、一部にWAI-ARIA関連の技術が使用されているため、それに対応しているスクリーン・リーダーでなければ十分にアクセシビリティ機能を利用できない点などが気になりました。とはいえ、これまで私が使用してきたWebメールと比較すると、Webアプリケーションとしての完成度は高いのではないかと思いました。

Yahoo! Accessibility Groupでは、この新しいYahoo! Mailに関するフィードバックを受け付けているほか、YouTubeのYahooAccessibilityのチャンネルで以下のようなチュートリアルを公開しています。

ミツエーリンクスでは、WCAG準拠JIS X 8341-3対応をはじめ、さまざまなWebアクセシビリティ関連サービスをご提供しています。是非アクセシビリティのページをご覧いただき、お気軽にお問い合わせください。

Pick Up