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【NVDA日本語化】 強化されたFlashコンテンツの読み上げ

2010年5月25日
アクセシビリティ・エンジニア 辻

無料でオープンソースのWindows用スクリーン・リーダーNVDAは、現在もNVDA日本語化プロジェクトで日本語化の作業を継続しております。前回の作業進捗状況のご報告から間が開いてしまいましたが、今回は去る5月5日に追加されたAdobe Flashコンテンツ用の仮想バッファーについてご紹介したいと思います。

当Blogでは、昨年10月にNVDAのFlashコンテンツへの対応の中で、NVDAでFlashコンテンツの読み上げができるようになったことを紹介しました。当時のNVDAでは、Flashコンテンツ内の名前がつけられているボタンの名称を読み上げることはできましたが、Flashコンテンツ内に書かれたテキストを読むことはできませんでした。

例えば、アクセシビリティPodcastのFlashプレーヤーでは、「再生」や「停止」などのボタン名を読み上げたり、実際にボタンを操作することはできましたが、テキストとして表示されている字幕や音量の値などは読むことができませんでした。

最新のNVDA開発版では、このFlashコンテンツ内に表示されているテキスト情報も、Flashコンテンツ用の仮想バッファーの中で読み上げることができるようになりました。日本語版では、5月21日にリリースしたnvdajp_dev100521で読み上げができるようになりました。

NVDAでFlashコンテンツを操作する方法

  1. NVDAとInternet ExplorerまたはFirefoxを用いて、アクセシビリティPodcastなどのアクセシブルなFlashコンテンツを含んだページにアクセスします。
  2. オブジェクトに移動するためにOキーを押し、「クリッカブル」と読み上げられたところでEnterキーを押してFlashコンテンツの仮想バッファーに入ります。
  3. Flashコンテンツの仮想バッファーに入ったことは特に通知されませんが、TabキーやShift+Tabキーを押して、ボタンの名前が読まれることを確認してください。
  4. Ctrl+Homeキーを押すと、Flashコンテンツの仮想バッファー内の先頭に移動し、「辻ちゃんウエちゃんのアクセシビリティPodcast」と読み上げます。
  5. 上下左右の矢印キーを押すことで、Internet ExplorerやFirefoxの仮想バッファーと同じように、Flashコンテンツ内のテキスト項目を読むことができます。
  6. BキーやTabキーなどを使って、次のボタンに移動することができます。また、Shiftキーと組み合わせれば、前の項目に移動できます。
  7. 「再生ボタン」と読まれたところでEnterキーを押すと、Podcastコンテンツの再生が始まります。
  8. 再びCtrl+Homeキーを押してFlashコンテンツの先頭に移動して下矢印キーを押すと、再生位置に関連した字幕のテキストを読み上げることができます。
  9. Flashコンテンツの操作を終了したい場合は、Ctrl+NVDA+スペースキーを押してください。

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