「アクセシブルPDF作成サービス」のリリースについて
日頃、様々な企業のWebサイトのアクセシビリティ対応状況などを確認していますと、見出し要素の追加や、画像への代替テキストの提供など、基礎的なWebサイトへのアクセシビリティ対応は、ここ数年の間で当たり前のこととして根付きはじめている印象を受けます。
しかし、Webサイトへのアクセシビリティ対応は行っていても、Webサイト上で公開・配布するPDFへのアクセシビリティ対応に関しては未だ全く行っていない、というケースが多いように感じます。
良く見かける例としましては、次のようなものがあります。
- スクリーン・リーダーでPDFにアクセスしても何も読み上げない
- 内容を読み上げるが、読み上げ順序がバラバラで内容が理解できない
- スクリーン・リーダーからのアクセスが拒否される
これらの問題の原因は主に次のようなことから起きています。
- スキャン画像から作成したPDFのため、PDF内にテキスト情報が含まれていない
- PDFに正しい文書構造の情報が含まれていないため、見た目とは異なる順序で解釈されている
- 内容のコピーや印刷、編集を制限するためのセキュリティ設定で、スクリーン・リーダーがテキストにアクセスすることを許可していない
このようなPDFの場合、
- 紙媒体をスキャンし、PDFを作成する際は、OCR(光学式文字認識)機能を使用して、画像をテキストデータとして利用できるようにする
- 適切な文書構造の情報を持ったPDFを作成する
- 非テキスト情報には代替テキストを追加する
- セキュリティ設定を行う際は、スクリーン・リーダーデバイスのテキストアクセスを有効にする
上記のような処理(作業)を行うことで、PDF内の情報をスクリーン・リーダーをはじめとした多くの利用環境で判読できるようになります。
「アクセシブルPDF作成サービス」開始
ミツエーリンクスでは、本日より「アクセシブルPDF作成サービス」の提供を開始いたしました。 一歩進んだアクセシビリティ対応をご検討の方、PDFへのアクセシビリティ確保にご興味のある方は、ぜひお問い合わせください。
アクセシビリティBlogでも、今後アクセシブルなPDFが読者の皆様にとってより身近なものとなるよう、PDFのアクセシビリティを確保するための情報や方法を随時ご紹介していきます。
ミツエーリンクスでは、WCAG準拠やJIS X 8341-3対応をはじめ、さまざまなWebアクセシビリティ関連サービスをご提供しています。是非アクセシビリティのページをご覧いただき、お気軽にお問い合わせください。