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平成17年「通信利用動向調査」

2006年5月30日
アクセシビリティ・エンジニア 中村

既に10日ほど前のことになりますが、総務省から平成17年「通信利用動向調査」の結果という報道資料が出ています。そこで、今回はこの調査の概要の中から、Webアクセシビリティに関連するデータをいくつか取り上げてみることにしました。

まず、インターネット利用者数を見てみますと、全体としては前年末から581万人増加して推計8529万人に達しています。その中でも特徴的なのが、携帯電話等のモバイル端末からのインターネット利用者数(モバイル端末のみの利用者数およびその他の端末との併用者数の合計)が前年末から1098万人と大きく増加して推計6923万人に達している点です。モバイル端末を含む多様な環境への対応はWebアクセシビリティの観点から見ても非常に重要で、今後もさらに重要性が増していくであろうことがこのデータから読み取れます。

また世代間のデジタル・ディバイドは依然顕著であると報告されているわけですが、65~69歳の利用率が前年度の27.3%から42.0%へ大きく増加するなど、少しずつ世代間格差が小さくなっているとともに、高齢者のインターネット利用率が高くなってきていることにも注目すべきでしょう。

続いて「ブロードバンドの普及状況」という項目内では、ブロードバンド化が引き続き進展と報告されてはいるものの、一方で自宅回線としてISDNを使用している人が19.2%、電話回線(ダイヤルアップ)利用者が16.4%で、これらを含むナローバンドの利用者数が推定3823万人となっており、依然として相当数のユーザーがナローバンドを利用してインターネットにアクセスしているということが伺えます。

昨今においてはさまざまな技術を利用したリッチコンテンツを提供するサイトなども少なくありませんが、モバイル端末、高齢者、ナローバンドのユーザーなど、そのサイトにおいて想定されうるあらゆるユーザーに等価の情報、もしくは最低限必要な情報が伝わるように考慮してサイト制作を行うことの重要性を今回の資料から改めて感じました。

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