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0から学ぶ スクリーン・リーダー入門セミナー、ご参加ありがとうございました

2011年12月7日
アクセシビリティ・エンジニア 辻

11月11日の午後、当社セミナールームで0から学ぶスクリーン・リーダー入門セミナーを実施いたしました。当日は雨のために足もとの悪い中、たくさんの方々にご参加いただきまして、どうもありがとうございました。

セミナーからだいぶ時間が経ってしまいましたが、本エントリーでは、当日のセミナー概要と、終了後にいただいたご質問をご紹介します。

このセミナーの目的

「Webアクセシビリティ」の話題の中で、必ずといってもいいくらい登場するのが、スクリーン・リーダーをはじめとした音声読み上げ環境ではないでしょうか? しかし、このような支援技術に関しては、何ができて何ができないのか、といった情報が十分に浸透していません。その結果として、スクリーン・リーダー利用者向けの専用ページが作成されたり、独自の読み上げ機能をWebサイトに付加したりすることが、アクセシビリティ対応だと考える方も少なくないのが現状ではないでしょうか。

そこで本セミナーでは、できる限り多くのデモンストレーションを見ていただくことで、スクリーン・リーダーの充実した機能を理解していただくことを目的としました。ややかけ足となってしまったことが心残りですが、参加者の皆様に、これまでとは違った観点でスクリーン・リーダーの機能を見ていただけたのではないかと思っています。今回のセミナーでお伝えしようとしていたのは、以下のような事柄です。

いただいたご質問について

今回のセミナーでは、セミナーの終わりに以下のようなご質問をいただきました。

用途がWebコンテンツの閲覧等に限定されますが、音声ブラウザーだけを使用することも可能です。ただし、Windowsの操作全般の読み上げを行いたい場合は、まずはスクリーン・リーダーを起動する必要があります。

Android OS用のアクセシビリティ機能に関しては、海外で開発が続けられています。特に、以下のAndroid 4.0に関する動画によるアクセシビリティ機能のデモンストレーションが興味深いです。

Windows Phoneに関しましては、Windows Phoneのアクセシビリティ機能に関する情報がありました。現在は、まだスクリーン・リーダー機能はなさそうです。

スクリーン・リーダーには基本的に、広告をスキップして読み上げる機能はありません。情報の提供方法にもよりますが、広告は基本的にはそのまま読み上げられます。ただ、例えばニュースサイトの読み上げに特化したソフトウェアであれば、ニュースの本文以外を読み飛ばすことが可能ですので、それらの利用者は広告を読むことなくコンテンツにアクセスできます。

今回のセミナーでご紹介したiPhoneの読み上げ言語の切り替えは、lang属性を用いることで、コンテンツの特定の部分の読み上げ言語を変更しています。しかし、PC-Talkerでは、コンテンツにアルファベットが出てくると、音声エンジンを英語に切り替えて読み上げる機能があり、両者は異なっています。

上記のご質問やアンケートの結果などから、このようなWebアクセシビリティに取り組んでいらっしゃる方々向けのセミナーを継続的に開催していくと良いのではないかと感じました。

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