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NVDA 2011.2Beta1リリース

2011年6月30日
アクセシビリティ・エンジニア 辻

去る6月20日、無料でオープンソースのWindows用スクリーン・リーダーNVDAの、次の公式版に向けたNVDA 2011.2Beta1がリリースされました。Beta版ですので予期できない問題を含んでいる可能性がありますが、NVDAの最新の機能を試していただくことができます。本エントリーでは、NVDA 2011.2で追加される予定の機能の一部をご紹介します。

記号読み機能

これまでNVDAでは、さまざまな記号の読み上げを利用者が使用している音声エンジンの読み上げ辞書に依存してきました。例えば、「2011/06/29 10:00:00」のような日付や時刻に含まれる記号は、音声エンジンによってどう読み上げられるかが違っていました(記号を全く読み上げないものもありました)。

最新のNVDAは、NVDA自身で辞書を参照しながら記号を読むことができるので、使用している音声エンジンに影響されることなく、上記の日付と時刻を「2011スラッシュ06スラッシュ29 10コロン00コロン00」と読むことができるようになりました。記号の読み上げレベルは、「すべて」「ほとんど」「一部」「なし」の中から選択できます。

文字の説明読み機能

スクリーン・リーダー使用中に時々困るのが、「P」と「T」または「B」と「D」といった、音の似ている文字が判別しづらいことではないでしょうか。加えて日本語には、同じ発音であっても「箸」と「橋」、「雨」と「飴」のような異なる漢字があります。

文字の説明読み機能は、レビューカーソルを使って説明読みさせたい部分に移動し、コマンドを実行することで「パパ」「タンゴ」「ベーター」「デルタ」のようにアルファベットを説明読みしたり、「たべるはし」「はしのきょう」「あめのう」「たべもののあめ」のように漢字を詳細に読み上げることができます。

NVDA 2011.2Beta1は、以下のNVDAプロジェクトのページからダウンロードできます。なお、NVDAのRoadmapによりますと、公式版がリリースされるのは7月26日の予定です。

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