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アクセシビリティBlog

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2009年12月25日

【アクセシブルなPDF】正しい順序での情報提供

アクセシビリティ・エンジニア 中村

本年10月19日のエントリー「PDFとセキュリティ設定」と、12月1日のエントリー「文字情報を含むことの重要性」では、PDFのアクセシビリティを確保するためには、以下のことが重要であることをご紹介しました。

しかし、この2点を満たすだけでは、アクセシブルなPDFと言うにはまだ不十分です。PDFのアクセシビリティを確保するには、この2点に加え、PDFから情報が「正しい順序」で取得可能でなければなりません。

PDFのアクセシビリティを考える上であたまを悩ませられるのが、スクリーン・リーダーは必ずしも画面上に表示されている順番でテキストを読み上げない、という点です。

見た目では左から右、上から下へ並んでいるテキストが、スクリーン・リーダーを利用してPDFにアクセスするとテキストを飛び飛びに読み上げ、ページ下部に置かれているテキストがページ上部に置かれているテキストより先に読まれてしまう、といったようなことがしばしば発生します。こうした現象は、Microsoft Office PowerPointやAdobe Illustratorなどから作られたPDFによく見られます。

これらの原因の一つはPDF文書の内部で持っているテキスト情報の順序と、見た目上に表示されているテキストの順序が一致していないことにあります。対応策としては、適切な文書構造の情報を持った「タグ付けPDF」を作成する方法が有効です。タグ付けPDFは見出しやリスト、テーブルなど、HTMLと似たような機能や構造をPDFに持たせることが可能なほか、PDFに明示的に読み上げ順序の指定を行うことができます。

タグ付けPDFを作成するタイミング

タグ付けPDFを作成するには大きく分けて、下記二つの方法があります。

Microsoft Office WordやOpenOffice.org Writerなど、文書に対し、見出しやリストなどの文書構造を付与できるワープロソフトであれば、事前に適切な文書構造を設定してからPDF化することで、比較的容易にアクセシブルなタグ付けPDFを作成することが可能です。一方、Adobe Illustratorなど、テキストに対して見出しやリストといった定義付けを行わないソフトウェアの場合はPDF変換後にタグ付けを行う必要があります。

次回のエントリーでは、具体的なタグの付け方の一例をご紹介したいと思います。

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