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2009年12月18日

IBM アクセシビリティ・フォーラム2009参加報告 ~Webアクセシビリティの過去と未来

アクセシビリティ・エンジニア 辻

去る12月4日、都内の日本アイ・ビー・エム本社で行われた、IBM アクセシビリティ・フォーラム2009に参加しました。午前10時から午後5時までという、ほぼ1日がかりのセミナーは、特にマルチメディアコンテンツのアクセシビリティに言及する内容だったこともあり、とても充実した内容でした。ご報告がやや遅くなってしまいましたが、本エントリーでは、セミナー前半に行われた講演 「Webアクセシビリティの過去と未来 - これまでの10年、これからの10年」(日本アイ・ビー・エム株式会社 東京基礎研究所 IBMフェロー 浅川 智恵子氏)についてご紹介したいと思います。

Webアクセシビリティのこれまでの10年

浅川氏は1997年に視覚障害者のための音声ブラウザであるホームページ・リーダーの開発を手がけられました。ホームページ・リーダーが登場するまでは、Webページ上のリンクなどに番号を付加してそれがリンクであることを表現するような、テキストブラウザが多くの視覚障害者の間で利用されていました。筆者もテキストブラウザを使ってWebコンテンツにアクセスしていたいち利用者として、とても懐かしく当時を思い出しました。

ところで、当時の視覚障害者のWebの閲覧環境には、見出しやリストなどの文書構造という概念はなく、ブラウザはページの本文とリンクやボタンなどを識別できるくらいの機能しか持っていませんでした。そのような意味でもホームページ・リーダーの登場によってページの中から目的の情報を探しやすくなったことは、視覚障害者のWebコンテンツへのアクセスの可能性を飛躍的に向上させたと思います。

もちろん、今日では多くの音声読み上げ環境で文書構造を解釈できるようになり、コンテンツ側でも文書構造を意識して設計が行われるようになってきていますが、Webアクセシビリティのルーツとも言うべき歴史的なお話が聞けたことはすばらしいと感じました。

Webアクセシビリティのこれから

プレゼンテーション後半では、現在のIBMのアクセシビリティ向上への取り組みとして、Social Accessibility Projectの活動が紹介されました。情報が不足しているサイトについて、利用者側から改善のリクエストを発信し、それをボランティアの方が補うという仕組みがデモを通して紹介されました。画像に代替テキストを付加するだけでなく、見出しの設定されていないページに見出しを付加することもできるというデモは印象的でした。

また、感情を表現できる合成音声のデモンストレーションは、これからのマルチメディアコンテンツのアクセシビリティという分野にいかせる技術ではないかと感じました。

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